本の部位名称(天地・小口・ノド・版面)と余白の取り方ガイド
平田提Share
ZINEをつくっていると、印刷会社のオペレーターさんとの会話や印刷系の情報を調べたとき、見慣れない言葉が出てくることがあります。
「小口をもう少しあけた方がいいのでは」
「ノドが巻き込まれるかもしれません」
こういった言葉です。本の部位の名称を一度覚えておくだけで、こういうやりとりがスムーズになります。ぜひおさえておきましょう。
本の「上下」は「天地」

本を開いたとき、上側を「天(てん)」、下側を「地(ち)」と呼びます。天地とまとめて言うことも多いです。見た目だけでは上下の判断ができない場合があるため、天地で上下を明確にします。リソグラフを操作して自分で印刷する場合にも天地は役立ち、短辺綴じで両面印刷をする場合は天の方向を合わせてひっくり返します。
本の左右
本を開いたときに外側(ページの端)にくる部分(綴じ側の反対)を「小口(こぐち)」、綴じ側(真ん中)を「ノド」と呼びます。
ノドは、本が分厚くなるほど開きにくくなる部分です。ノドの余白が少ないと、文字が内側に入り込んで読みにくくなります。特に無線綴じは開きにくいため、ノド側に余白を取ることが推奨されています。中綴じは180度開くので、喉の余白はそこまで広く取らなくても大丈夫です。
小口は裁断される部分に近いので、重要なデザインや文字は木口から3mm以上内側に収めるのが安全です。
・関連記事:塗り足しとは?ZINE入稿の前に必ず確認すべき設定方法
版面・ノンブル・柱
文章・図など本文が印刷されているエリアのことを「版面(はんづら)」といいます。この版面の大きさと余白のバランスが、ページの読みやすさを決める重要な要素です。
ページ番号のことを「ノンブル」といいます。フランス語の「nombre(ノンブル/数字、数)」から来ています。ZINEでもページが増えてきたらノンブルを入れておくと、読者が迷いません。ノンブルの位置は版面の外(天・地・小口いずれか)に配置するのが一般的です。
章名やセクション名が欄外に入る場合、それを「柱(はしら)」といいます。
表紙と本文

表紙は一枚の紙ですが、四面に呼び名があります。表に見える面が「表1(ひょういち)」、その裏が「表2(ひょうに)」、最後のページの内側が「表3(ひょうさん)」、最後のページ、裏表紙が「表4(ひょうよん)」です。

奥付(発行日や連絡先を記載するページ)を表3に入れることもあります。表2・表3を「白のまま(印刷なし)」にしてコストを抑える方法もあります。

表紙に対して中身が載る部分の束のことを本文(ほんもん)と呼びます。
文字ものだとA5だとやや版面を狭くしたほうが読みやすい、などサイズによる違いもあります。ぜひご自身のZINEをどんな佇まい、風合いにしたいのかを考えてサイズを決め、デザインに臨んでください。
・関連記事:ZINEのサイズ、どう決める?
見返し・扉とは

少し凝ったZINEをつくるときに出てくる言葉が「見返し」と「扉」です。見返しとは、表紙の裏側に貼られる紙のことです。補強と装飾を兼ねており、一般には表紙に貼りつけた「効き紙」と印刷されていない「遊び紙」を合わせて見返しと呼びます。表紙と本文の間に別の紙色を挟むことで、開いたときにアクセントになります。
扉とは本文の最初のページや章の始まりに入るページのことで、前者を「本扉」後者を「章扉」といいます。本扉にはタイトルや著者名が大きく入ることが多いです。書籍では1ページ目をまるごと扉として使い、2ページ目から本文が始まるレイアウトがよく使われます。
まとめ
印刷会社から「ノドの余白が3mmしかありません」と指摘が来たとき、これらの言葉を知っていれば、具体的にどの部分を修正すればいいかがすぐに分かります。知らないと、どこの話をしているのかから確認しないといけません。
入稿してからのやりとりをスムーズにするための、共通言語としてぜひ覚えておいてください。
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